ぎんなんのかき揚げの作り方|小さく揚げればバラけません

ぎんなんのかき揚げがバラバラになるのは、大きく作ろうとしているからです。
だったら、最初から小さく揚げてしまえば、バラけようがありません。
我が家の衣は、米粉と片栗粉と水だけです。
卵も氷水も使いません。
そのかわり、まとまりにくい衣なので、一口大に散らして揚げています。
この記事では、衣の作り方と、小さく揚げるための手順をご説明します。
それでもきれいにまとめたい方向けの方法も、最後に補足しました。
ぎんなんのかき揚げに必要な材料
特別なものは何も使いません。
ぎんなんと、家にある野菜と、粉と水だけです。
下の表は、我が家でよく作る組み合わせを並べたものです。
| 材料 | 分量 | おすすめ |
|---|---|---|
| ぎんなん | 12〜16粒 | 久寿(きゅうじゅ) |
| にんじん | 1/2本 | – |
| 玉ねぎ | 1/2個 | – |
| 三つ葉 | 1束 | – |
| 桜エビ | 10gほど | – |
| まぶす用の粉 | 大さじ2ほど | – |
| 衣 | 米粉:100g 片栗粉:大さじ2 水:150ml | – |
| 揚げ油 | フライパンに3cmほど | こめ油 |
| 塩 | 少々 | – |
ぎんなんは1人6〜8粒が目安です
ぎんなんは、たくさん入れればおいしくなる具材ではありません。
食べ過ぎるとよくないので、大人1人あたり6〜8粒くらいを目安にしています。
むしろ入れすぎると、ぎんなんの重みで衣が割れやすくなります。
野菜はその日の余り物で構いません
我が家では、そのときに冷蔵庫にある余り物を使っています。
1つだけ気をつけたいのは、切り方です。
野菜は、細く小さく切ってください。
大きいままだと、油の中で具同士が引っかかって、ぎんなんが押し出されてしまいます。
殻付きのぎんなんが手に入らないときは
この料理でいちばんつまずきやすいのは、実は作り方ではありません。
作りたいと思ったときに、ぎんなんが手元にないことです。
殻付きのぎんなんがスーパーに並ぶのは、秋のほんの数週間だけ。
私は、秋のうちにふるさと納税で取り寄せたぎんなんを冷凍しておいて、食べたいときに使っています。
殻付きのまま1kg単位で届くので、数粒ずつ使っても長く持ちます。
下処理|殻と薄皮をむいて、下ゆではしません
かき揚げの下処理でやることは、殻を割って、薄皮までむくところまでです。
事前に火を通す必要はありません。
生のまま衣をつけても、揚げているあいだに中まで火が通ります。
殻はキッチンバサミかペンチで割ります
ぎんなんの殻には、縦に合わせ目のような筋が入っています。
その線に沿って、キッチンバサミの持ち手やペンチで軽く力を加えると、パキッと割れます。
かき揚げは1度に12粒以上むくことになるので、数が多いと地味に手が疲れます。
毎年ぎんなんを食べるなら、専用の割り器があると作業がぐっと速くなります。
私も農家で働いていたころから使い始めましたが、力を入れなくてもパキッと割れるのでオススメです。
薄皮はむいておきます
殻を割ると、中から薄い茶色の皮に包まれた実が出てきます。
かき揚げの場合は、この薄皮までむいておいてください。
衣に包まれてしまうと、油の中で剥がれることがないからです。
ぎんなんの素揚げのように衣をつけない料理なら、薄皮は勝手に浮いてきてくれます。
薄皮がむきにくいときは、電子レンジと封筒を使う殻むきを試してみてください。
殻を割るのと火を通すのが1度で済むので、薄皮もするりとむけます。
ただし先に火が通るので、その場合は揚げ時間を短めにしてください。
衣は、米粉と片栗粉で作ります
我が家のかき揚げの衣は、米粉と片栗粉と水だけです。
卵も入れませんし、氷水も使いません。
米粉にすると、サクサクに揚がります
米粉の衣は、小麦粉の衣よりも軽く仕上がります。
理由は、米粉にはグルテンが含まれていないからです。
グルテンは小麦粉に水を加えると生まれる粘りのことで、これが多いほど衣は重く、もったりします。
米粉にはそれがないので、揚げたときに衣が薄く、パリッとした食感になります。
片栗粉を少し混ぜているのは、その軽さをさらに助けるためです。
そのかわり、まとまりにくくなります
ただ、いいことばかりではありません。
グルテンは、衣を軽くする邪魔者であると同時に、具材をつなぎ止める接着剤でもあります。
米粉の衣にはその接着剤がないので、油に入れた瞬間から、具材がほどけていきます。
つまり、米粉のかき揚げはサクサクと引き換えに、まとまりを捨てているということです。
あとで詳しくご説明しますが、バラけることを前提にした揚げ方があります。
水は冷やさなくて大丈夫です
天ぷらの衣は氷水で作る、とよく言われます。
あれは、冷たいほうがグルテンができにくいからです。
米粉にはそのグルテンが最初からないので、冷やす理由もありません。
普通の水道水で構いませんし、混ぜすぎを気にする必要もありません。
とろみの目安は、スプーンですくって、とろりと落ちるくらい。
ゆるすぎると具に絡まないので、粉を少しずつ足して調整してください。
ぎんなんのかき揚げの作り方
ここからは実際の手順です。
まぶす、からめる、揚げる。
工程はこの3つだけです。
手順1|具を切って、粉をまぶす
野菜を細く小さく切って、ボウルに入れます。
そこに、薄皮をむいたぎんなんと桜エビを加えてください。
全体に、乾いた粉を大さじ2ほどまぶします。
まぶす粉も、衣と同じ米粉で構いません。
ぎんなんはつるつるしているので、粉をまぶさないと衣がすべり落ちてしまいます。
手順2|衣をからめる
別のボウルで、米粉と片栗粉を水で溶きます。
とろりと落ちるくらいになったら、粉をまぶした具を入れて混ぜてください。
全体に衣が行き渡ったかな、と思えるくらいで大丈夫です。
べったり厚くつける必要はありません。
手順3|170℃で揚げて、見た目で引き上げる
フライパンに油を3cmほど入れて、170℃くらいまで温めます。
素揚げのときは160℃ですが、かき揚げは衣があるぶん、少し高めにしています。
低すぎると、衣が油を吸ってべたついてしまうからです。
温度が上がったら、具を静かに落とし入れます。
引き上げどきは、時間より見た目で判断してください。
衣がうっすら色づいて、泡が小さく静かになってきたら取り出しどきです。
油を切ったら、熱いうちに塩を少々ふってできあがりです。
バラけるのは、失敗ではありません
ここが、この記事でいちばんお伝えしたいところです。
かき揚げがバラけると、たいていの人は自分の腕を疑います。
でも、原因は腕ではなく、作ろうとしている大きさにあります。
大きく作るから、バラけます
お店で出てくるかき揚げは、手のひらほどの大きさで、きれいに丸くまとまっています。
大きい塊ほど、油の中で自分の重みに耐えられず、内側から崩れていくからです。
米粉の衣なら、なおさらです。
私も、途中でまとめようとするのはあきらめました。
小さく揚げると、火の通りもそろいます
いまは、大きめの塊のまま油に入れて、自然にほどけるままにしています。
結果として、5〜10個くらいの小さな塊になります。
これが、思いのほか都合がいいのです。
- 一口大なので、箸で切らずにそのまま食べられます
- 厚みが出ないので、中が生っぽく残りません
- 衣が薄いぶん、ぎんなんの味がよくわかります
- おつまみとして、少しずつつまめます
まとまりを捨てたぶん、失敗もしにくくなるということです。
ちなみに、粒の大きさがそろっているぎんなんを使うと、火の通り方もそろいます。
そろった状態でまとまった量を手に入れたいときは、ふるさと納税で取り寄せるのがいちばん確実です。
揚げ油は、クセの少ないこめ油を使っています。
米粉の軽い衣と合わせると、後味がすっきりします。
それでもまとめたいなら、小麦粉と追い衣で
お弁当に入れたいときなど、どうしても形をそろえたい場面もあると思います。
その場合は、衣を小麦粉に変えてください。
グルテンが接着剤の役割をしてくれるので、格段にまとまりやすくなります。
さらに、衣を少し多めに作っておく方法もあります。
揚げているあいだに離れかけた具へ、上から衣をスプーンで垂らして、つなぎ直すやり方です。
形をとるか、軽さをとるか、というだけの話だと思ってください。
余ったぎんなんは、殻付きのまま冷凍します
かき揚げに使うのは十数粒なので、殻付きのぎんなんはたいてい余ります。
そのまま置いておくと、実がしぼんだり、カビが出たりしてしまいます。
おすすめは、殻付きのまま生で冷凍保存してしまう方法です。
- むきません
- 加熱もしません
- 洗いません
冷凍用の保存袋に使う分ずつ小分けにして、空気を抜いて冷凍庫に入れるだけです。
おいしく食べられるのは1ヶ月ほど、長くても3ヶ月が目安です。
むいてから冷凍したほうが、次に使うときは楽そうに思えますよね。
でも、一度火を通したぎんなんを凍らせると、解凍したときに食感と香りが戻ってきません。
生のまま冷凍して、使う日に殻をむく。
遠回りに見えますが、これがいちばんおいしい順番だと思っています。
ぎんなんのかき揚げについて、よくある質問
最後に、いただくことの多い質問にお答えしておきます。
Q. 米粉がないときはどうしますか?
小麦粉で作って大丈夫です。
むしろ小麦粉のほうが、かき揚げらしくまとまります。
そのかわり、衣は少し重たくなります。
小麦粉で作るときは、水を冷たくして、混ぜすぎないようにしてください。
Q. 冷凍したぎんなんでも作れますか?
作れます。
凍ったまま封筒に入れて電子レンジにかけると、殻が割れて、薄皮もむきやすくなります。
前の晩から冷蔵庫に移しておく、といった準備はいりません。
ただ、レンジにかけた時点で火が通っているので、揚げ時間は短めにしてください。
Q. ぎんなんは何粒まで入れていいですか?
大人で、1度に10粒程度が目安です。
かき揚げなら、1人6〜8粒くらいがちょうどいい量だと思います。
ぎんなんにはギンコトキシンという成分が含まれていて、食べ過ぎると中毒症状が出ることがあります。
とくに小さなお子さんには、食べさせてはいけないと注意喚起がされているので、気をつけてください。
かき揚げは衣に隠れて数がわかりにくいので、混ぜる前に数えておくと安心です。
詳しくはぎんなんの食べ過ぎの記事にまとめています。
まとめ
ぎんなんのかき揚げは、小さく揚げればバラけません。
殻と薄皮をむいて、具に粉をまぶして、米粉の衣をからめて170℃へ。
覚えることは、これだけです。
まとめようとするから難しくなるだけで、ほどけるままにしてしまえば、かき揚げはずいぶん気楽な料理になります。
殻付きのぎんなんが手に入ったら、ぜひ試してみてください。
他にもぎんなんのレシピをまとめているので、あわせてご覧ください。





