ぎんなんの素揚げの作り方|160℃・2分、薄皮はむかずにOK

ぎんなんの素揚げは、フライパンに1cmの油で160℃・2分です。
薄皮はむかなくて大丈夫です。
揚げているうちに、勝手に剥がれてくれます。
殻を割るところから数えても、10分あればもう一品ができあがります。
衣をつけないので、揚げ物が苦手な方でも失敗しにくいレシピです。
この記事では、油の量と温度、引き上げるタイミング、そして薄皮の扱い方を順にご説明します。
最後に、揚げきれなかったぎんなんの持たせ方もまとめました。
ぎんなんの素揚げに必要な材料
用意するものは3つだけです。
ぎんなんと、揚げ油と、塩。
特別な調味料も、専用の道具もいりません。
| 材料 | 分量 | おすすめ |
|---|---|---|
| ぎんなん | 食べる分だけ | 久寿(きゅうじゅ) |
| 揚げ油 | フライパンに1cmくらい | こめ油 |
| 塩 | 少々 | 粟国の塩 |
ぎんなんは「食べる分だけ」で構いません
素揚げは、作り置きに向いた料理ではありません。
揚げたてがいちばんおいしいので、その場で食べきれる量だけ殻を割るのがおすすめです。
品種で迷ったら、久寿を選んでおけば間違いがありません。
丸くて粒が大きく、もっちりしていて苦味が少ないので、素揚げのようにぎんなんそのものを味わう料理と相性がいい品種です。
油は1cmで足ります
「素揚げ」と聞くと、鍋にたっぷり油を張る場面を思い浮かべる方が多いかもしれません。
でも、ぎんなんは粒が小さいので、深さは1cmもあれば十分です。
ぎんなんが並ぶくらいの小さなフライパンを選ぶと、油の量をさらに減らせます。
油の種類は好みで構いませんが、我が家ではこめ油を使っています。
クセが少ないので、ぎんなんの香りをじゃましません。
殻付きのぎんなんが手に入らないときは
この料理でいちばんつまずきやすいのは、実は作り方ではありません。
「食べたいと思ったときに、ぎんなんが手元にない」ことです。
殻付きのぎんなんがスーパーに並ぶのは、秋のほんの数週間だけ。
しかも小さなパックが多いので、素揚げにすると数口で終わってしまいます。
まとまった量を確保しておきたいときに私が使っているのが、ふるさと納税のぎんなん返礼品です。
産地から殻付きのまま届くので、1kg単位で手に入ります。
後半でご紹介する冷凍と組み合わせれば、秋に届いたぶんを冬まで少しずつ楽しめます。
下処理|殻はむいて、薄皮はむかずに
素揚げの下処理は、他のぎんなん料理よりもずっと簡単です。
やることは、殻を割って中身を取り出すことだけ。
事前に火を通す必要はありません。
殻はキッチンバサミやペンチで割ります
ぎんなんの殻には、縦に合わせ目のような筋が入っています。
その線に沿ってキッチンバサミの持ち手やペンチで軽く力を加えると、パキッと割れます。
強く握りすぎると中身までつぶれてしまうので、少しずつ力を加えるのがコツです。
力を入れるのが苦手な方や、殻が硬くて割りにくいときは、封筒と電子レンジを使う方法もあります。
こちらは加熱して殻にヒビを入れるやり方なので、素揚げのように生のまま揚げたい料理では「道具がないときの手段」として覚えておくと安心です。
手順はぎんなんの殻むきの記事に写真つきでまとめています。
薄皮はむかなくて大丈夫です
殻を割ると、中から薄い茶色の皮に包まれた実が出てきます。
この薄皮は、素揚げに限ってはむく必要がありません。
油の中で自然に浮き上がって、勝手に剥がれてくれるからです。
おでんやかき揚げのように他の具材と一緒に食べる料理では、薄皮が口に残るのでむいておいたほうが食べやすくなります。
でも素揚げは、その手間をまるごと省ける数少ないレシピです。
下処理が面倒でぎんなんを敬遠していた方こそ、まず素揚げから試してみてください。
ぎんなんの素揚げの作り方
ここからは実際の手順です。
油を温めて、2分揚げて、塩をふる。
工程はこの3つだけなので、はじめての方でも迷わないと思います。
手順1|フライパンに油を1cm入れて160℃にする
小さめのフライパンに、油を1cmくらいの深さまで入れます。
火にかけて、160℃くらいまで温めてください。
揚げ物の中では低めの温度です。
温度が高すぎると、中まで火が通る前に表面だけ色づいてしまいます。
手順2|2分揚げて、透明感が出たら引き上げる
ぎんなんを入れて、2分ほど揚げます。
途中で薄皮がふわりと浮いてきますが、そのままで構いません。
引き上げどきの合図は、時間より見た目です。
全体に透明感が出て、色が鮮やかになってきたら取り出してください。
白っぽく濁っている状態は、まだ火が通りきっていないサインです。
手順3|熱いうちに塩をふる
油を切ったら、熱いうちに塩を少々。
表面に油の膜があるうちのほうが、塩がよくなじみます。
あとは熱々のうちに食べてしまってください。
これでできあがりです。
ぎんなんの素揚げで失敗しやすい3つのこと
工程は少ないのですが、それでもつまずきやすいポイントが3つあります。
どれも知っていれば避けられるものばかりなので、作る前に目を通しておいてください。
剥がれた薄皮を、油が冷めてから取ろうとする
揚げているあいだに剥がれた薄皮は、油が熱いうちに取り除いてください。
油の温度が下がると、薄皮に油が絡んで切れが悪くなります。
網じゃくしや小さめのザルで、浮いてきたそばからすくうのがいちばん楽です。
ここを後回しにすると、あとで油をこすときに手間が増えます。
時計だけを見て、2分きっかりで引き上げる
2分はあくまで目安です。
粒の大きさや油の温度によって、火の通り方は変わります。
判断の基準は、あくまで透明感が出たかどうか。
1粒だけ先に取り出して確かめてみると、残りの見極めがぐっと楽になります。
一度にたくさん入れてしまう
油が1cmしかないぶん、入れる量には気をつけてください。
油の量に対してぎんなんが多いと、そのぶん温度が下がりやすくなります。
温度が下がった油で揚げると、火の通りにムラが出たり、仕上がりが油っぽくなったりします。
フライパンの底に、ぎんなんが重ならずに並ぶくらいが目安です。
量が多いときは、面倒でも2回に分けたほうが結果的にきれいに揚がります。
素揚げの味を決めるのは、塩とぎんなんそのものです
素揚げは、味付けが塩だけの料理です。
ということは、塩の違いも、ぎんなんそのものの出来も、そのまま味に出るということでもあります。
粒の大きさがそろっていると火の通り方も均一になるので、仕上がりのばらつきが減ります。
そろった状態でまとまった量を手に入れたいときは、ふるさと納税で取り寄せるのがいちばん確実です。
塩のほうは、いつもの食卓塩でももちろんおいしいのですが、粒の粗いものに変えるだけで印象がずいぶん変わります。
私が気に入っているのは、粟国の塩です。
角のないやわらかい塩味で、ぎんなんのほのかな苦味とよく合います。
山椒や粗びき胡椒を少し足す食べ方も合うと思います。
ただ、最初の1回はぜひ塩だけで食べてみてください。
ぎんなんそのものの香りがいちばんよくわかるのは、余計なものを足さないときです。
揚げきれなかったぎんなんは、殻付きのまま冷凍します
素揚げは食べる分だけ作るのがいちばんですが、そうすると殻付きのぎんなんが余ります。
そのまま置いておくと、実がしぼんだり、カビが出たりしてしまいます。
おすすめは、殻付きのまま生で冷凍保存してしまう方法です。
- むきません
- 加熱もしません
- 洗いません
冷凍用の保存袋に使う分ずつ小分けにして、空気を抜いて冷凍庫に入れるだけです。
日持ちの目安は1〜3ヶ月。
おいしく食べられるのは1ヶ月くらいだと思っています。
反対に、揚げたあとのぎんなんを冷凍するのはおすすめしません。
一度火を通したものを凍らせると、解凍したときにあのもっちりした食感と香りが戻ってこないからです。
生のまま冷凍しておいて、食べたいときに数粒だけ揚げる。
この順番なら、いつでも揚げたてが食べられます。
ぎんなんの素揚げについて、よくある質問
最後に、いただくことの多い質問にお答えしておきます。
Q. 薄皮は本当にむかなくていいのですか?
はい、素揚げならむかなくて大丈夫です。
揚げているうちに油の中で剥がれてくるので、下処理の段階でむいておく意味がほとんどありません。
剥がれ残った薄皮が気になる場合だけ、食べる前に指でつまんで取ってください。
Q. 温度計がありません。160℃はどう見分けますか?
ぎんなんを1粒だけ先に入れてみるのが、いちばん確実です。
入れた瞬間に激しく泡が立つようなら、温度が高すぎます。
まわりから細かい泡が静かに立ちのぼるくらいが、ちょうどいい状態です。
泡がほとんど出てこないときは、まだ温まりきっていません。
Q. 一度にどれくらい食べていいですか?
大人で、1度に10粒程度が目安です。
素揚げは手が止まりにくい食べ方なので、作る量を最初から決めておくと安心です。
加熱しても中毒の原因になる成分は減らないので、量そのものを守ってください。
また、日本中毒情報センターは、小さな子どもにはぎんなんを食べさせないよう呼びかけています。
詳しくは、ぎんなんを食べていい量の記事にまとめました。
まとめ
ぎんなんの素揚げは、フライパンに1cmの油で160℃・2分。
薄皮はむかずに揚げて、透明感が出たら引き上げて、熱いうちに塩をふる。
覚えることはこれだけです。
我が家でもよく登場する一品で、あと一品ほしいときに重宝しています。
殻付きのぎんなんが手に入ったら、まずはこれから試してみてください。
慣れてきたら、おでんや炊き込みご飯にも広げていけます。





